VG21センチュリー

1973(昭和48)年4月

保安基準及び公害、安全問題への対応を主体に、エンジン排気量の増大、ディスクブレーキの採用など大幅な改良を実施。外観上の大きな変更はありませんが、エンジン排気量の増大に伴いVG20からVG21に型式が変わりました。

 


■1973(昭和48)年4月 モデルチェンジ

主な変更点

・外観一部変更

 

 

 

冷却効果向上のためフロントバンパー形状、フロントグリル形状が変更されました(格子が粗くなりました)。

1973(昭和48)年12月の保安基準改正に合わせてフロントバンパー/フェンダーウインカーレンズのアンバー化、リアコンビネーションランプの意匠変更もありました。

見た目は変わりませんが、同改正に適合するためフェンダーミラーが可倒式になりました。

 

 

外板色

色名 B仕様 C仕様 D仕様
神威エターナルブラック(202)
Mashu Eternal Black
富士ノーブルホワイト(017)
Fuji Noble White
×
摩周カームブルー(837)
Mashu Calm Blue
×
飛鳥ソーレムマルーン(322)※新色
Asuka Solemn(荘厳な) Maroon
×
飛騨フォレストグリーン(656)※新色
Hida Forest Green
×
志摩レイディアントシルバー(123)※新色
Shima Radiant(光り輝く) Silver
桂ロードリーブラウン(429)※新色
Katsura lordly(威厳のある) Brown
×

カタログでは「神居」、整備書では「神威」と表記されています。

 

・内装一部変更

 

 

メーター類、ステアリング、オーディオ周辺などのデザインや機能の変更

室内配色はグレー、ダークブルー、クリーム、ブラウニッシュグレー、グリニッシュグレーの5色

 

・昭和48年排ガス適合、4Vエンジン

 

 

3V(2,981cc)から4V(3,376cc)に変更、冷却性能向上、排気対策などの変更があります。

全車種、レギュラーガソリン仕様になりました。

 

・グレード

B、C、D仕様の3グレード。C、D仕様にセパレートシート車(コンソールボックスと組み合わせ)が追加されました。

 

 

■車両仕様

車型 D仕様 D仕様
(セパレート
シート)
C仕様 C仕様
(セパレート
シート)
B仕様
型式 VG20-D VG20-D(S) VG20-C VG20-C(S) VG20-B
全長(mm) 4,980
全幅(mm) 1,980
全高(mm) 1,450
ホイールベース(mm) 2,860
トレッド 前(mm) 1,530
トレッド 後(mm) 1,540
最低地上高(mm) 175
室内長(mm) 1,970
室内幅(mm) 1,520
室内高(mm) 1,110
車両重量(kg) 1,840 1,830 1,790 1,780 1,765
乗車定員(名) 6 5 6 5 6
車両総重量(kg) 2,170 2,105 2,120 2,055 2,095
性能          
最高速度(km/h) 170
燃料消費率(km/L) 9.0
登坂能力(tanθ) 0.43 0.56
最小回転半径(m) 5.7(車体6.2)

 

 

■エンジン関連仕様

型式 4V
形式 V型8気筒OHV
内径×行程(mm) 83.0×78.0
総排気量(cc) 3,376
圧縮比 8.5
最高出力(PS/rpm) 180/5,400
最大トルク(kg・m/rpm) 28/3,600
燃料タンク容量(L) 90
バッテリー(V-AH) 12-60
ゼネレータ(V-W) 12-960
スタータ(V-kw) 12-1.0

 

 

■シャシ関連仕様

走行伝動装置 D、C仕様 B仕様
クラッチ 乾式単板油圧操作式
トランスミッション 前進3段全自動
3要素1段・2相式トルクコンバータ
前進3段後退1段
オートシンクロメッシュ
操作方式 リモートコントロール
変速比 第1速 2.400 3.275
 〃  第2速 1.479 1.642
 〃  第3速 1.000 1.000
 〃  後退 1.920 3.553
減速歯車型式 ハイポイド・ギヤ
減速歯車比 3.909 ( 3.909
ステアリング形式 パワーステアリング(リンケージ式)
   〃   歯車比 18.5
前車軸形式 ストラット型
後車軸形式 半浮動
主ブレーキ形式 油圧内部拡張4輪制動
ブレーキ(前) ディスクブレーキ
  〃 (後) リーディング・トレーリング
駐車ブレーキ 機械式後2輪制動
懸架装置    
前輪懸架方式 独立懸架空気式
後輪懸架方式 トレーリングアーム・コイル式
スタビライザ― トーションバー式(前)
ショックアブソーバー 複動筒式(前後)
タイヤ 7.35-14-6PR

カタログでは3.900になっていますが、3.909が正しい値です。

 


□1974(昭和49)年6月、一部改良(VG21-001837~)

主な変更点

電動ミラー

 

 

電動ポールアンテナを廃止してリアウインドシールドアンテナを採用

→左右対称、左側も右側と同じようにプリントされています。

 

 

シート表皮、意匠変更

 

 

間欠式ワイパー

ワンタッチ式パワーウインドウ

MT車(B仕様)廃止

オートドライブが電気式→電子式へ、プリセット→現状車速設定方式へ

外板色一部削減(富士ノーブルホワイト、飛騨フォレストグリーン、桂ロードリーブラウン)

室内配色一部削減(グレー、グリニッシュグレー)

などが変更されました。

 


□1975(昭和50)年5月21日、一部改良(VG21-002700~)

50年排ガス規制に対応するため、トヨタで初めて酸化触媒方式が採用されました。

この規制に適合した車には識別記号(A:乗車定員10人以下の乗用車、H:乗車定員11人以上の乗用車、軽量バス・トラック)が付くため、車両型式はA-VG21になります。

 

変更点

・トヨタ触媒方式「TTC-C(トヨタ・トータル・クリーン・システム―キャタライザー)」を採用した4V-U型エンジンを搭載して50年排出ガス規制に適合

 

これにより最高出力170HP/5,400rpm、最大トルク26.5mkg/3,600rpmに低下
車両重量が35kg増加、これに伴いタイヤの空気圧が2.2kg/cm2から2.3kg/cm2に変更
触媒の採用により各配管、パネルなどの取り回し、形状などの変更多数

 

1976(昭和51)年4月以降、トランク左側に「TTC-C」のエンブレムが付きます。

 

インジケータランプ、ラジオ照明

ヒューズボックス取付位置をエンジンルーム内からアクセルペダル右側に変更

チャージ・ウォーニングランプ追加

後席ドアトリムのエンブレム廃止、Cピラーエンブレムの枠の文字の廃止

などが変更されました。

 

■主要諸元

変更点のみ、一部抜粋

車型 C仕様 C仕様
セミセパレート車
D仕様 D仕様
セパレート車
D仕様
セミセパレート車
型式 VG21-CU VG21-CU(J) VG21-DU VG21-DU(S) VG21-DU(J)
全高(mm) 1,460
車両重量(kg) 1,825 1,875 1,865 1,875
乗車定員(名) 6 6 6 5 6
車両総重量(kg) 2,155 2,205 2,140 2,205
最高速度(km/h) 160
エンジン形式 4V-U
最高出力(PS/rpm) 170/5,400
最大トルク
(kg・m/rpm)
26.5/3,600
減速歯車比 4.100

 

 


■1977(昭和52)年1月

昭和52年排ガス規制適合、C-VG30にマイナーチェンジ

 

1973年04月01日