VG35センチュリー

1978(昭和53)年11月10日

昭和53年排ガス規制適合でE-VG35型になりました。

※53年規制・・・51年規制のNOx排出量のみを厳しいものに規定、ガソリン・LPG車の乗車定員10人以下の乗用車のみに適用、適合車には識別記号「E」が付きます。

外観上の変更点は少ないですが、エンジンは燃料噴射装置がキャブからEFI化され、様々な機能が一気に進化しました。

 


■1978(昭和53)年11月10日 仕様変更

●車両型式の記号解説

E VG35 E N Q E (D)
53年排ガス規制適合識別記号   車両型式   ボデー形状 トランスミッション
形式
グレード エンジン
類別
オプション
E:等価慣性重量1t超       E:4ドアセダン N:3速コラムシフト
(A31)
G:標準車
(C仕様)
E:EFI D:セパレート
シート
            Q:豪華車
(D仕様)
  E:
ラウンジシート

 

 

 

 

主な変更点

・外装一部変更

 

ホイールキャップが樹脂製フルキャップになりました。

樹脂製のフルキャップになりましたが、72本のフィンで以前のキャップから反転、センチュリー史上最も洗車がめんどくさくなりました。

 

 

外板色

カラーネーム コード
神威エターナルブラック
Kamui Eternal Black 永遠(不変)の黒
202
摩周カームブルーM
Mashu Calm Blue M 穏やかな青
851
富士サブライムホワイト(新色)
Fuji Sublime White 荘厳な(厳かで美しい)白
032
嵯峨ロフティマルーンM(新色)
Saga Lofty Maroon M 高尚なあずき色
376
阿蘇イメンスベージュM(新色)
Aso Immense Beige 広大な(阿蘇をイメージした)ベージュ
488

 

 

外観の変更はこのほか、トランク左側の「TTC-C」エンブレムの廃止のみです。

 

 

・内装一部変更、機能(装備)充実

 

シート素材、表皮パターン変更

 

本皮革内装オプション設定、リアドアアシストグリップ新設(Dタイプのみ)

 

フロントシートバックのアシストグリップ廃止
運転席、助手席のシートバックに後席用化粧ミラー装備

 

カレンダー付クオーツデジタル時計

 

グローブボックス下部に傘入れ付き小物受けを新設

 

発煙筒取付位置変更(右サイドカウル)

 

 

内装色、インテリアコード

  車両型式 ENGE ENQE
  インテリア ベンチ
ファブリック
ベンチ
モケット
ラウンジ
モケット
セパレート
モケット
ラウンジ
本皮革
セパレート
本皮革
  トリムコード FG FM FN FP LA LB
カラー
コード
カラー            
11 グレー    
81 ブルー      
42 ベージュ   〇(嵯峨を除く) 〇(嵯峨を除く)
43 ブラウン        

 

イルミネーテッド・エントリシステム採用

→ドアを閉めた場合と、アンロック時にルームランプ/カーテシランプが約15秒間点灯します。

 

フューエルリッドオープナー

→電磁式オープナーを用い、イグニッションキーACC位置でスイッチを押すことで開きます。(トランク内部のレバーでも可)

キャップのカギを廃止したので、車内からキーを抜くことなく給油が可能になりました。

 

その他、自動ドアアンロックなどが変更になりました。

 

 

・4V-EUエンジン

 

4V-Uエンジンをベースに大幅改良、以下一部抜粋

・キャブレターからEFIに変更、これに伴いエアクリ、インマニなどの形状変更

・圧縮比を8.5から8.8に変更

・エンジンオイルクーラー廃止

・三元触媒(CO、HC、NOxの3成分を同時に浄化する)と排気系のO2センサー、空燃比補償装置で53年規制に対応

 →これに伴いEGR率低下、二次空気供給装置(エアポンプ等)・点火時期制御装置(負圧遅延弁等)・補助制御装置(チョーク等)は廃止

 

 

■車両仕様

車型 Dタイプ Cタイプ
型式 E-VG35-ENQE E-VG35-ENQE(E) E-VG35-ENQE(D) E-VG35-ENGE
フロントシート パワーベンチ ラウンジ セパレート ベンチ
寸法        
全長(mm) 4,980      
全幅(mm) 1,890      
全高(mm) 1,460      
ホイールベース(mm) 2,860      
トレッド 前(mm) 1,530(1,545)      
  〃  後(mm) 1,540(1,555)      
室内長(mm) 1,970      
室内幅(mm) 1,520      
室内高(mm) 1,110      
車両重量・定員        
車両重量(kg) 1,855 1,845 1,845 1,805
定員(名) 6 5 5 6
車両総重量(kg) 2,185 2,120 2,120 2,135
性能        
登坂能力(tanθ) 0.42      
最小回転半径(m) 5.9(車体6.4)      
燃料消費率(km/L) 10.0      
エンジン        
型式 4V-EU      
内径×行程(mm) 83.0×78.0      
総排気量(cc) 3,376      
圧縮比 8.8      
最高出力(PS/rpm) 180/5,200      
最大トルク(kg・m/rpm) 27.5/4,400      
機関重量(kg) 209      
点火順序 1-8-4-3-6-5-7-2      
燃料タンク容量(L) 90      
動力伝動装置        
変速比 第1速 2.400      
    第2速 1.479      
    第3速 1.000      
    後退 1.920      
最終減速比 3.727      
ステアリング形式 パワーステアリング
(リンケージ型)
     
ステアリング歯車比 18.5      
主ブレーキ形式(前) 油圧真空倍力装置付
ディスク
     
       (後) 油圧真空倍力装置付
リーディング
トレーリング
     
サスペンション(前) トレーリングアーム
・オレオ式空気ばね
     
       (後) トレーリングアーム
・車軸式コイルばね
     
タイヤ F78-14-4PR
(195SR14)
     

オプションタイヤ(195SR14)装着時

 


□1980(昭和55)年5月、一部改良(VG35-001724~)

・A60型オートマチックトランスミッション

トヨタ車の3ATの新シリーズへの切り替えのため、従来のA31型からA40型ベースのA60型に変更されました。

→これに伴いミッション関連パーツの変更などがあります。

 

・その他

振動、騒音の低減

→シリンダヘッドカバー形状・固定方法、ガスケットの変更

 防振型ペラシャ採用

 

■主要諸元

変更点のみ抜粋 ※括弧内は変更前の数値

型式 E-VG35-ENGE E-VG35-ENQE E-VG35-ENQE(D、E)
車両重量(kg) 1,810 (1,805) 1,860 (1,855) 1,850 (1,845)
車両総重量(kg) 2,140 (2,135) 2,190 (2,185) 2,125 (2,120)
トランスミッション      
変速比 第1速 2.452 (2.400)    
    第2速 1.452 (1.479)    
    第3速 1.000    
    後退 2.212 (1.920)    

 


■1982(昭和57)年10月

エンジン、内外装、装備などの大規模な仕様変更でE-VG40センチュリー(前期)

1978年11月10日